トラベルキングの旅行記Ⅱ

★ 2019年7月に ヤフ-ブログより引っ越してまいりました。旅行記を地域別にご覧になる際は、カテゴリの「東日本編」「西日本編」よりお入りいただくと便利です。

ふるさと <1983年 東宝東和>


★1983年9月公開 「ふるさと」 <以下 あらすじ>
妻を亡くし、老人性痴呆症が進んだ伝三(加藤嘉)は、息子の伝六(長門裕之)の嫁である花(樫山文枝)のこと
すらも忘れてしまった。伝六も花も昼間はダム工事の仕事に出掛けるため、伝六は伝三を離れに隔離する。
夏、伝三は隣家の少年・千太郎(浅井晋)と出会い、アマゴ釣りの伝授を頼まれる。アマゴ釣りの名人だった
伝三は、釣りを通じ千太郎と親交を深めるうち痴呆の症状がよくなる。夏休みの終わり、長雨が続き釣りに
行けなくなった伝三は、再び痴呆の症状がひどくなる。伝六は伝三を離れに閉じ込め鍵をかけたが、怒りが
大爆発した伝三は窓ガラスを割って脱出を図る。そんな時 千太郎は、以前 伝三と約束していた長者ヶ淵に
アマゴ釣りに連れて行ってくれるようせがむ。長時間歩いてようやく辿り着き、千太郎は伝三に教えられた
通りに竿を降ろすと大物が掛かった。千太郎は伝三に助けを求めるが、伝三は胸を押さえうずくまっていた。
慌てる千太郎に伝三は落ち着くよう声をかけ、村へ助けを呼びに行かせる。伝三は岩場に倒れながら、昔の
美しい出来事を回想していた。その後、伝三は伝六たち村人らに助けられ、村へ戻る途中に息を引き取った。
場面は変わり、秋の徳山小学校では最後の文化発表会が行われ、出席者全員で文部省唱歌「故郷」を合唱した。

■徳山ダム建設と徳山村の消滅
揖斐川は濃尾平野西部を流れる木曽三川のひとつで、大垣市などを貫流し伊勢湾に注ぎます。古くから水害の
常襲地帯となっており、揖斐川の治水は流域住民の悲願でありました。戦後すぐにダム建設計画が持ち上がり
最終的に揖斐川最上流の徳山村が建設地に決定し、1976年に正式着手となりました。ダム建設にともない
全村水没となるため住民との補償交渉は難航し、本体工事開始は2000年までずれ込み、8年の歳月をかけ
日本一の総貯水量を誇る徳山ダムが完成しました。引き換えに徳山村は消滅、466戸(約1500人)が移転
を余儀なくされ、水資源開発公団が造成した5ヶ所の集団移転地のほか、県内や県外へ転出していきました。

■総括・感想
揖斐川上流部での徳山ダム建設により、やがて湖底に沈みゆこうとしている岐阜県揖斐郡徳山村を描きました。
徳山村出身で、同地において分校の教師をしていた平方浩介の著書「じいと山のコボたち」が映画化されました。
文化庁優秀映画奨励賞など受賞歴多数で、主演の加藤嘉がモスクワ国際映画祭の最優秀男優賞を受賞しました。
「ハチ公物語」や「ひめゆりの塔」の監督を務めた 岐阜市出身の神山征二郎がメガホンをとり、日本映画史に残る
不朽の名作として知られます。また、前田吟・篠田三郎・樹木希林・岡田奈々など俳優陣も豪華な顔ぶれです。
地元を題材としていることから、小学校高学年から中学校にかけ上映会等で観る機会が数度あり馴染深いです。


▲「ふるさと」予告編・・・・「僕の村が日本地図からなくなる」=この作品を象徴するキャッチコピ-が出てきます。

関連記事:徳山ダム訪問2007・・・・https://travelking0105.blog.fc2.com/blog-entry-194.html

  1. 2022/04/30(土) 00:00:00|
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新幹線大爆破 <1975年 東映>


★1975年7月公開 「新幹線大爆破」 <以下 あらすじ>
新幹線「ひかり109号」に爆弾が仕掛けられた。特殊装置を施した爆弾は、走行速度が80Km/h以下になると
自動的に爆発するという。停車できない109号は、東京から博多までの1176.5Kmをノンストップで疾走
する。着々と計画を実行する犯人と、捜査当局との息もつかせぬ駆け引き。そして、運転指令室の遠隔操作・・・・
膠着状態が続く中、犯行グル-プ、警察、国鉄職員、乗客1500人それぞれの人間模様がドラマチックに展開
していく。高倉健をはじめ、千葉真一・田中邦衛・多岐川裕美・丹波哲郎・宇津井健などの豪華キャストが集結。
フランスでも劇場公開され大ヒットした、まさに日本映画史に名を残す傑作である。(東映東京撮影所 製作作品)

■序盤のみどころ・・・・ミニチュア新幹線のセットによる撮影
前方列車が故障して停止。停車できない109号は、浜松駅手前のポイントで上り線への入れ替えを試みます。
上り線に入るにはATCを切る必要があり、走行中にATCを切ると非常ブレ-キが作動するため、ポイント
直前でATCを切り惰性で通過します。上り列車とギリギリのタイミングで擦れ違い、上り線への入れ替えに
成功しました。倉持運転指令室長(宇津井健)と青木運転士(千葉真一)の駆け合いは、臨場感があり見ものです。

■中盤のみどころ・・・・主犯・沖田の完全なる身代金強奪劇
500万ドル(約15億円)の身代金を要求した沖田哲男(高倉健)。長瀞ライン下りでの取引に失敗した上、仲間
の大城(織田あきら)がパトカ-の追跡を受け事故死しました。次の取引場所に、首都高速環状線を指定する沖田。
トラックを路肩に停車させ、積んできたバイクに乗り換えてその場を去り、身代金を車内に置くよう指示します。
トラックに戻り身代金を奪い、バイクを乗り捨てロープ梯子で高架下に下ります。バンに乗り換え逃走しました。

■終盤のみどころ・・・・救援列車との並走、爆弾の除去
沖田から受け取るはずだった図面を不慮の火災で失い、爆弾の外し方が分からないまま、ひた西進する109号。
橋梁下からの撮影で爆弾の取付箇所が判明し、ガスバーナ-を積んだ救援列車が上り線を使い追いかけてきます。
2本の列車は同じ速度で並走し移し替えに成功。青木運転士自ら車両床を焼き切って爆弾を除去し、109号は
無事停車しました。救援列車の運転士を演じたのは千葉治郎。兄・千葉真一との息が合った演技も見逃せません。

■クライマックス・・・・国外逃亡を実行する沖田を追う警察
仲間の古賀(山本圭)が自爆死し、沖田は分け前を二人の遺族宛に送る段取りをした後、羽田空港へ向かいます。
護送中の藤尾(郷鍈治)から、沖田が偽名を使い高飛びすることを聞き出し、警察は空港内に包囲網を敷きます。
張り込みを潜り抜けゲ-トを通る直前、刑事が連れて来た元妻と息子の反応で見破られ、沖田は逃げ出します。
滑走路の脇で射殺される沖田。無情にも、乗るはずだったコペンハ-ゲン行きの旅客機が離陸していきました。

■総括・感想
「仁義なき戦い」など実録路線の映画を製作してきた東映は、新たな素材を模索し「パニック映画」に辿り着きます。
諸般の事情により、国鉄から一切の撮影協力を断られ、隠し撮りとミニチュア撮影の合成で製作が進められます。
前評判は高かったものの、上映が始まると興行収入は3億円で、同年に企画段階で頓挫した作品の穴埋めとして
製作された「トラック野郎・御意見無用」をも下回る結果となりました。対照的に、輸出して公開されたフランス
をはじめとする海外では評価が高く、興行的にも成功を収め、本作の製作赤字分を回収することができました。
今回初めて本作を視聴しましたが、とても内容が濃く、高倉健も格好よく、2時間半たっぷりと楽しめました。
冒頭のクレジットでは、ほぼ全編に渡り出演した小林稔侍よりも、1シ-ンのみ出演の志穂美悦子の方が扱いが
大きいのが興味深いです。犯人の要求には専ら公衆電話が使われ、逆探知を仕掛ける警察との攻防が面白いです。
沖田が乗るブル-バ-ドバン・トヨエ-ス、刑事らが乗るスカイラインケンメリ。懐かしい劇用車にも注目です。


▲「新幹線大爆破」予告編・・・・「爆弾と恐怖を乗せて」「死の旅へ一直線!」など、センセ-ショナルな文言にも注目!!

関連記事:トラック野郎「御意見無用」・・・・https://travelking0105.blog.fc2.com/blog-entry-15.html

  1. 2021/10/09(土) 00:00:00|
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