トラベルキングの旅行記Ⅱ

★ 2019年7月に ヤフ-ブログより引っ越してまいりました。旅行記を地域別にご覧になる際は、カテゴリの「東日本編」「西日本編」よりお入りいただくと便利です。

新幹線大爆破 <1975年 東映>


★1975年7月公開 「新幹線大爆破」 <以下 あらすじ>
新幹線「ひかり109号」に爆弾が仕掛けられた。特殊装置を施した爆弾は、走行速度が80Km/h以下になると
自動的に爆発するという。停車できない109号は、東京から博多までの1176.5Kmをノンストップで疾走
する。着々と計画を実行する犯人と、捜査当局との息もつかせぬ駆け引き。そして、運転指令室の遠隔操作・・・・
膠着状態が続く中、犯行グル-プ、警察、国鉄職員、乗客1500人それぞれの人間模様がドラマチックに展開
していく。高倉健をはじめ、千葉真一・田中邦衛・多岐川裕美・丹波哲郎・宇津井健などの豪華キャストが集結。
フランスでも劇場公開され大ヒットした、まさに日本映画史に名を残す傑作である。(東映東京撮影所 製作作品)

■序盤のみどころ・・・・ミニチュア新幹線のセットによる撮影
前方列車が故障して停止。停車できない109号は、浜松駅手前のポイントで上り線への入れ替えを試みます。
上り線に入るにはATCを切る必要があり、走行中にATCを切ると非常ブレ-キが作動するため、ポイント
直前でATCを切り惰性で通過します。上り列車とギリギリのタイミングで擦れ違い、上り線への入れ替えに
成功しました。倉持運転指令室長(宇津井健)と青木運転士(千葉真一)の駆け合いは、臨場感があり見ものです。

■中盤のみどころ・・・・主犯・沖田の完全なる身代金強奪劇
500万ドル(約15億円)の身代金を要求した沖田哲男(高倉健)。長瀞ライン下りでの取引に失敗した上、仲間
の大城(織田あきら)がパトカ-の追跡を受け事故死しました。次の取引場所に、首都高速環状線を指定する沖田。
トラックを路肩に停車させ、積んできたバイクに乗り換えてその場を去り、身代金を車内に置くよう指示します。
トラックに戻り身代金を奪い、バイクを乗り捨てロープ梯子で高架下に下ります。バンに乗り換え逃走しました。

■終盤のみどころ・・・・救援列車との並走、爆弾の除去
沖田から受け取るはずだった図面を不慮の火災で失い、爆弾の外し方が分からないまま、ひた西進する109号。
橋梁下からの撮影で爆弾の取付箇所が判明し、ガスバーナ-を積んだ救援列車が上り線を使い追いかけてきます。
2本の列車は同じ速度で並走し移し替えに成功。青木運転士自ら車両床を焼き切って爆弾を除去し、109号は
無事停車しました。救援列車の運転士を演じたのは千葉治郎。兄・千葉真一との息が合った演技も見逃せません。

■クライマックス・・・・国外逃亡を実行する沖田を追う警察
仲間の古賀(山本圭)が自爆死し、沖田は分け前を二人の遺族宛に送る段取りをした後、羽田空港へ向かいます。
護送中の藤尾(郷鍈治)から、沖田が偽名を使い高飛びすることを聞き出し、警察は空港内に包囲網を敷きます。
張り込みを潜り抜けゲ-トを通る直前、刑事が連れて来た元妻と息子の反応で見破られ、沖田は逃げ出します。
滑走路の脇で射殺される沖田。無情にも、乗るはずだったコペンハ-ゲン行きの旅客機が離陸していきました。

■総括・感想
「仁義なき戦い」など実録路線の映画を製作してきた東映は、新たな素材を模索し「パニック映画」に辿り着きます。
諸般の事情により、国鉄から一切の撮影協力を断られ、隠し撮りとミニチュア撮影の合成で製作が進められます。
前評判は高かったものの、上映が始まると興行収入は3億円で、同年に企画段階で頓挫した作品の穴埋めとして
製作された「トラック野郎・御意見無用」をも下回る結果となりました。対照的に、輸出して公開されたフランス
をはじめとする海外では評価が高く、興行的にも成功を収め、本作の製作赤字分を回収することができました。
今回初めて本作を視聴しましたが、とても内容が濃く、高倉健も格好よく、2時間半たっぷりと楽しめました。
冒頭のクレジットでは、ほぼ全編に渡り出演した小林稔侍よりも、1シ-ンのみ出演の志穂美悦子の方が扱いが
大きいのが興味深いです。犯人の要求には専ら公衆電話が使われ、逆探知を仕掛ける警察との攻防が面白いです。
沖田が乗るブル-バ-ドバン・トヨエ-ス、刑事らが乗るスカイラインケンメリ。懐かしい劇用車にも注目です。


▲「新幹線大爆破」予告編・・・・「爆弾と恐怖を乗せて」「死の旅へ一直線!」など、センセ-ショナルな文言にも注目!!

関連記事:トラック野郎「御意見無用」・・・・https://travelking0105.blog.fc2.com/blog-entry-15.html

  1. 2021/10/09(土) 00:00:00|
  2. 日本映画レビュ-
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
<<日本最長の定期旅客列車・寝台特急「富士」 | ホーム | 美濃高田散策と南宮大社 <2021/9/25[日帰り]>>>

コメント

 おー!ついにご覧になりましたね。この作品のこととなると話が尽きませんけど、いかにも時代を映しているという点を二つ。

 一つ目は、暴力を是認までしないんでしょうが、存在を前提としている点で、昭和の作品だな、と思わせる点です。

 劇中、郷鍈治を護送する刑事(近藤宏)が、錯乱した妊婦(田坂都)にビンタを食わせる場面など、現代ではほぼ映像化できないでしょうけど、当時の刑事ドラマなどなら、当たり前のように描かれた光景ですのでねえ。
  1. 2021/10/09(土) 00:54:59 |
  2. URL |
  3. kuroyuonsen #-
  4. [ 編集 ]

 二つ目は、浜田晃扮する刑事が、山本圭を追って池袋のスナック?にやって来たとき、バックに赤羽線の車両が写る場面です。

 動労の組合員の仕業ですかねえ、車両の側面に自分たちの労働運動のスローガンを、ペンキで書きなぐってありましてね。

 あの頃は国鉄をはじめ、大手私鉄も春闘でストライキをやりましたのでね。小学生だった我々は、東急線の線路を歩いて喜んだものです。
  1. 2021/10/09(土) 01:04:50 |
  2. URL |
  3. kuroyuonsen #-
  4. [ 編集 ]

kuroyuonsen様。
なぜ刑事が妊婦をビンタするのかと思いましたが、とりあえず黙らせるという判断だったのでしょう。本作では、車内で乗客が混乱する様子がよく伝わってきますね。若かりし頃の岩城滉一や十勝花子のほか、当時の東映作品でみられた顔ぶれもちらほら。商社マンが万札をちらつかせ、新大阪で降ろせと頼むシ-ンが印象的でした。
  1. 2021/10/10(日) 01:11:38 |
  2. URL |
  3. Travelking #-
  4. [ 編集 ]

kuroyuonsen様。
このシ-ンの前後でしたか。都電の古い車両も映りますね。スロ-ガンには気付きませんでした。本作で志村という地名がよく出てきますが、この辺りは過激派や学生運動の闘士が多く住んでいたことから設定されたとか。古賀が三田線の車両基地へ逃げ込むシ-ンも面白かったです。当時はスト回避ではなく突入していたんですね。
  1. 2021/10/10(日) 01:36:38 |
  2. URL |
  3. Travelking #-
  4. [ 編集 ]

おはようございます。
2年ぐらい前に見ましたよ。昔の映画は特殊映像がない分だけ臨場感ありますね。ストーリーだけでなく、昔懐かしの新幹線の駅や車内、街の風景が見られるだけでも面白かったです!!
  1. 2021/10/14(木) 08:24:39 |
  2. URL |
  3. ぶとぼそ #-
  4. [ 編集 ]

ぶとぼそ様。
現代の映画でしたら、撮影が難しい場合CGで代用できますが、当時はそういった物はなくミニチュアで対応していましたね。本作はよく出来ている方だと思います。
撮影用に作られた車内セットも本物そっくりで、0系独特の走行音も再現されていましたね。車窓のはめ込み合成には少々違和感がありますが・・・・ まさに名作ですね。
  1. 2021/10/15(金) 00:19:54 |
  2. URL |
  3. Travelking #-
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
https://travelking0105.blog.fc2.com/tb.php/1121-8d9bce8a
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

プロフィール

travelking0105

Author:travelking0105
旅行記を中心としたブログです。
旅好きな40代・二児の父です。
乗り物全般・映画・グルメの記事も
投稿しております。ご覧ください。

ランキングに参加しています

応援よろしくお願いします。

最新記事

最新コメント

カテゴリ

旅行記<東日本編> (4)
旅行記<西日本編> (3)
旅行記<1992/93年> (11)
旅行記<1994年> (18)
旅行記<1995年> (30)
旅行記<1996年> (35)
旅行記<1997年> (9)
旅行記<1998年> (19)
旅行記<1999年> (9)
旅行記<2000年> (10)
旅行記<2001年> (5)
旅行記<2002年> (13)
旅行記<2003年> (55)
旅行記<2004年> (23)
旅行記<2005年> (37)
旅行記<2006年> (27)
旅行記<2007年> (45)
旅行記<2008年> (55)
旅行記<2009年> (65)
旅行記<2010年> (50)
旅行記<2011年> (50)
旅行記<2012年> (14)
旅行記<2013年> (14)
旅行記<2014年> (9)
旅行記<2015年> (15)
旅行記<2016年> (20)
旅行記<2017年> (20)
旅行記<2018年> (20)
旅行記<2019年> (20)
旅行記<2020年> (15)
旅行記<2021年> (15)
旅行記<2022年> (29)
旅行記<2023年> (35)
旅行記<2024年> (4)
クロスバイクの旅 (34)
各種イベント参加 (9)
岐阜バスの貸切車輌 (26)
国産クラシックカ- (9)
スカイラインの歴史 (13)
スケ-ルモデル (7)
自動車全般 (17)
バス◆雑記 (17)
鉄道◆雑記 (18)
音楽◆雑記 (9)
テレビ番組 (11)
日本映画レビュ- (2)
男はつらいよシリ-ズ (50)
トラック野郎シリ-ズ (10)
アルバムコレクション (3)
ラ-メンチェ-ン研究 (30)
グルメレポ-ト (51)
モモちゃん観察記 (57)
私の〇〇遍歴 (5)
たてもの探訪 (23)
ノンジャンル (39)
未分類 (0)

月別アーカイブ

このブログの訪問者

リンク

このブログをリンクに追加する

RSSリンクの表示

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR