「トラック野郎」という映画をご存知でしょうか。ある年代以上の方には懐かしく感じられ、
私と同年代の方でも、一度はテレビの再放送等でご覧になったことがあるでしょう。
同作品は、東映製作で1975年から79年にかけて計10作品が公開されました。
主演・菅原文太、共演・愛川欽也で、ギンギラギンに飾りつけたトラック(デコレ-ション
トラック:通称デコトラ)で日本全国を回るという、いわゆるロ-ドム-ビ-です。
監督は鈴木則文で、松竹製作の「男はつらいよ」に対抗すべく、威信をかけて製作されました。
この映画の魅力は、なんといっても笑いにあります。それも下ネタ・排泄ネタが中心で、あの
「仁義なき戦い」の菅原文太が三枚目キャラを演じるというギャップが、人々を惹きつけました。
話の構成は、10作通して同じです。菅原文太演ずる「星桃次郎」が、毎回登場するマドンナに恋をし、
ライバル運転手と乱闘し、そしてマドンナに失恋し、ラストは到着時間に間に合わせるよう、荷物や
人を乗せて、警察による制止を振り切りながら、目的地まで爆走するというスト-リ-展開です。
これを、ワンパタ-ンと言ってしまえばそれまでですが、だからこそ楽しめた映画ではないでしょうか。
また撮影当時、国道を走行しての移動が中心となり、休憩場所もドライブインです。遠方の撮影地へは
カ-フェリ-が使用され、有名観光地も多く登場し、観光的要素も含まれた作品になっています。
同作品は、ビデオ店にてレンタルされており、またDVDもリリ-スされていますので、興味のある方は
一度ご覧になってみてはいかがでしょう。テレビ再放送版では、カットされた不適切とされるシ-ンも、
すべてノ-カットで収録されていますので、新しい発見があるかもしれません。
それでは、私が所有する同作品のDVDをチェックし、レビュ-していきます。
★1975年8月公開 「第1作・御意見無用」 <以下DVDジャケットより抜粋>
通称一番星こと桃次郎、やもめのジョナサンこと金造の韋駄天トラックコンビが、日本列島ところ狭しと
突っ走る。ある日、車中に捨てられていた3歳の娘の親を探し、ねぶた祭り真っ最中の青森に向かった二人。
ひょんな事情で、金造は自ら暴走して重傷を負い、桃次郎は、惚れた婚約者を追い、彼女を乗せ不可能に近い
道程を3時間でぶっ飛ばすハメになる。マドンナに中島ゆたか、密かに想いを寄せる若き未亡人ドライバ-に
夏純子、その兄・関門のドラゴンに佐藤充、金造の姉さん女房に春川ますみ、そして主題歌を歌う宇崎竜童の
「ダウンタウン・ブギウギ・バンド」も登場し、笑いとアクションで暴れまくる痛快・豪快娯楽大作!
この作品の製作段階では、まだシリ-ズ化は予定されていなかったようです。
一番星号も2作目以降とは異なる、ふそう製旧型車で、飾りつけもまだ本格的ではありません。
阿木耀子・宇崎竜童のコンビによる主題歌「一番星ブル-ス」も、他の作品とは曲調が異なっています。
今作はダブルマドンナの設定で、湯原昌幸が、桃次郎の本命・洋子(中島ゆたか)に渡すはずの花束を、間違えて
京子(夏純子)に渡してしまいます。この"勘違いネタ"は、以後の作品でも、何度かキャストを変えて出てきます。
クライマックスは、婚約者の存在を告げられた桃次郎が、洋子を乗せ盛岡から下北の港まで3時間で突っ走ります。
■ひとくちメモ・・・・トラック野郎と菅原文太
菅原文太は1933年生まれで、現在72歳です。(81歳没) 今作公開時、すでに42歳になっていました。
「仁義なき戦い」主演から「トラック野郎」主演までの数年間が、役者として一番輝いていた時期であります。
◆ロケ地を訪ねて(本編の登場順)
①青森市内・・・・https://travelking0105.blog.fc2.com/blog-entry-994.html
②仙台市内・・・・https://travelking0105.blog.fc2.com/blog-entry-571.html
☆画像:トラック野郎・御意見無用 <東映ビデオ・定価4725円> 本編98分[主音声モノラル]
◇ジャケット紹介・・・・左から、菅原文太・愛川欽也・ダウンタウン・ブギウギ・バンド
Author:travelking0105
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