トラベルキングの旅行記Ⅱ

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岐阜バスにみる「デラックス観光バス」の系譜







国内旅行の手段のひとつとして、観光バス(貸切バス)の利用が挙げられます。
乗車の機会として、遠足・修学旅行・会社の親睦旅行をはじめ、バスツア-への参加などがあります。
貸切バス需要は、1970年の大阪万博を契機に旅行ブ-ムが始まり、右肩上がりの成長を続けます。
バブル期を過ぎても、90年代中盤までは横ばいの状態が続きましたが、その後衰退方向に転じます。
原因として、旅行形態の変化による市場縮小が考えられます。企業の福利厚生のあり方が見直され、親睦旅行が
めっきり減りました。また、インタ-ネットの普及により、個人旅行客のバスツア-離れが顕著にみられます。
これに追い討ちをかけたのが、2000年に施行された貸切バス事業への新規参入の規制緩和です。
小規模事業者が増え、価格競争の激化により、従来の事業者は撤退または事業縮小を余儀なくされています。

このような経緯を踏まえ、ここでは地元のバス事業者「岐阜乗合自動車」(通称:岐阜バス)を取り上げます。
岐阜バスは、1943年 岐阜市を中心とした12の事業者が統合して発足し、乗合バスの運行を開始しました。
1950年には貸切事業を、1971年には航空事業をスタ-トさせ、順調に業績を伸ばしていきました。
また、名鉄グル-プの一員でありながら、「西濃観光バス」「華陽観光バス」「新東海観光バス」「京都観光バス」
「華陽自動車興業」などグル-プ会社を傘下におき、長年にわたり「岐阜バスグル-プ」を形成してきました。
しかし、事業縮小は避けられず、90年代後半よりグル-プ会社の整理・統合を進めていきます。
2002年には、同社の貸切バス部門は「岐阜バス観光」に分社化され、現在に至っています。

岐阜バスは、古くから「デラックス観光バス」の導入に積極的なバス事業者として広く知られています。
常に業界の先陣を切り、昭和40年代には全国初の寝台バス・カラ-テレビ付バスなどを登場させました。
それでは、貸切事業スタ-ト時の車輌より順に紹介していきます。画像は、岐阜バスオリジナル商品の下敷き
をはじめ、自身が所有する同社の販売促進用パンフレット、自身が撮りためた写真より抜粋していきます。
時代の最先端をゆく貸切バスの外観や車内の画像を通して、当時の社会情勢も垣間見ることができます。
鉄道や航空機などとは異なり、かなり専門的な内容も含まれますので、出来る限り補足説明をしていきます。
私個人の趣味的内容となりますが、興味がある方はご覧になってください。コメントもいただけると幸いです。

画像1枚目:「すゞかけ」(三菱ふそう[新三菱] R270/1956年式)・・・・花のネ-ムの観光バスの1台です。
画像2枚目:「ハイス-パ-TV32」(三菱ふそう[川崎] B905N/1971年式)・・・・オバQの寝台バスです。
画像3枚目:「ロイヤル60」(三菱ふそう B907S/1975年式)・・・・前頭部が突出したジャンボスタイルです。
画像4枚目:「カイゼル32」(三菱ふそう MS513R/1978年式)・・・・後部サロン付のパノラマデッカ-です。
画像5枚目:「レッドキング」(三菱ふそう P-MS729S/1988年式)・・・・36人乗り回転サロン付寝台バスです。
画像6枚目:「ス-パ-サンライズ」(三菱ふそう U-MS826P/1995年式)・・・・59人乗り一般車です。

☆各画像は、「歴代観光バスの下敷き」(2007年発売)より抜粋しました。

  1. 2007/10/13(土) 20:07:00|
  2. 岐阜バスの貸切車輌
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:12
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コメント

No title

テレビでよく見る バスの車内がサロンになっているサロンカーは岐阜バスが最初だったんですね!始めて知りました・・・・。
  1. 2007/10/13(土) 23:35:00 |
  2. URL |
  3. アイボ #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

オバQと呼ばれていた頃の岐阜バスが懐かしく思い出されます。私は学生時代に名古屋観光バスの添乗員や車掌をやっていました。
最近は観光バスの個性がなくなり、一見してどこのバスかが判らなくなりましたね。
  1. 2007/10/14(日) 00:20:00 |
  2. URL |
  3. s281218 #79D/WHSg
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No title

下敷きですか。
なんか懐かしい響き♪
たくさんあるんですね☆今は薄いファイルに印刷されて
いるのが多くなりましたね。
  1. 2007/10/14(日) 00:48:00 |
  2. URL |
  3. ハイジ #79D/WHSg
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No title

ちょっとずつ変わっていくけれど、でも、最初と最新のバスを比べると「やっぱり同じ会社だ」とわかりますよね。それが大事だと思いますねー。
  1. 2007/10/14(日) 16:09:00 |
  2. URL |
  3. TR #79D/WHSg
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No title

アイボ様。バスをサロンにするには、まず座席の開発からスタ-トしました。背もたれのみを移動する転換クロスシ-ト(中京圏や関西圏の新快速電車などで見られる方式)のバスへの実用化です。これにより、乗客は向かい合わせに座ることが可能になりました。岐阜バスでは1967年登場の「ス-パ-サロンカ-」にて実用化しました。コメントありがとうございました。
  1. 2007/10/14(日) 19:57:00 |
  2. URL |
  3. Travel King #79D/WHSg
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No title

s281218様。岐阜バスでは、オバQ型車体を製造していた川崎重工が地元・岐阜(各務原)にあったこともあり、同型車を大量に保有していました。岐阜バスと名古屋観光バスは、車輌開発において密接に関係しています。最近は、どこのバスに乗車しても内装に大きな差はありませんね。補助席付55/60人乗りが標準となり寂しい限りです。コメントありがとうございました。
  1. 2007/10/14(日) 20:07:00 |
  2. URL |
  3. Travel King #79D/WHSg
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No title

ハイジ様。この下敷きには、岐阜バスの歴代の観光バスが32台、表裏面に印刷されています。バスのミニカ-発売日に合わせ、40枚限定で作られた商品で1枚800円と少々高めです。関連グッズもクリアファイルが主流になりましたね。コメントありがとうございました。
  1. 2007/10/14(日) 20:15:00 |
  2. URL |
  3. Travel King #79D/WHSg
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No title

tea rose様。よくお気付きになりましたね。基本的にはオリジナルのデザインを踏襲し、時代に合わせ変更を加えています。岐阜バス=真っ赤なバスをイメ-ジさせる赤/白/金の配色は、1976年より一部車輌にて採用が始まり現在に至っています。ちなみに、6枚目画像の現行デザインは「長良川の鵜飼」の鵜をモチ-フとしています。コメントありがとうございました。
  1. 2007/10/14(日) 20:32:00 |
  2. URL |
  3. Travel King #79D/WHSg
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No title

こうやって年代順に並べてみると観光バスのデザインの流れが分かりますね。
  1. 2007/10/14(日) 21:31:00 |
  2. URL |
  3. - #79D/WHSg
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No title

面白いのは、曲線基調で始まったデザインが、直線基調で進化し再び曲線基調に戻っていることです。どのデザインも、車体にマッチしていて格好いいと思います。コメントありがとうございました。
  1. 2007/10/14(日) 22:42:00 |
  2. URL |
  3. Travel King #79D/WHSg
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No title

はじめまして、昔からの岐阜バスファンです。
昔は、プリンス、プリンセス、カスタム、ウインザーなど多彩な車がありとても楽しめました。中でもインサルやGEが活躍していたときが一番の全盛期かもしれませんね。
今はめっきり「ながら会」を利用する事も減ってしまいなかなか岐阜バスの観光バスにも乗る機会が減ってしまいました。スーパーサンライズばかりでつまりません。
  1. 2007/10/18(木) 23:25:00 |
  2. URL |
  3. - #79D/WHSg
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No title

岐阜バスを語る上で、各車輌に付けられたネ-ミング(愛称名)を外すことはできませんね。車輌側面には会社名を表記するのが一般的ななか、岐阜バスではこの愛称名を車輌前方に表記しているのが特徴です。輸入車の「インペリアルサル-ン」に「ゴ-ルデンエンペラ-」・・・・おっしゃる通り80年代中盤が全盛期といえますね。現在と違い、観光バスが珍しい時代でした。定期的に過去の車輌を紹介していきますのでぜひご覧になってください。コメントありがとうございました。
  1. 2007/10/19(金) 23:04:00 |
  2. URL |
  3. Travel King #79D/WHSg
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